赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
|
通報 |
>赤の騎士
__わ、たしは……貴方が好いてくれるような、いい子じゃないわ……。大人ぶって、すました顔で微笑んで、淑女としての余裕を持ちたくて……でも全部嘘。貴方のお役目を分かっていても、アリスとして求められることを知っていても、それでも……ッ貴方が、私以外に微笑むなんて嫌……っ!
(きっとこの扉を閉じてしまえば相手との関係なんて終わり、自分から終わらせようと全てを晒してしまったのにその事実が酷く痛くて涙に濡れた顔を俯かせることしか出来ず。しかしそんな別れの言葉に返ってきたのは今まで聞いたことのない程、自分の張り上げた声よりもずっと強く心に刺さる様な相手の声で、背中に冷たく固い壁の存在を感じると同時に反射的に俯かせていた顔を上げれば相手の強い意思に輝く瞳に、形振りなど構わないとばかりのむき出しの感情に目を見開き。ぽろぽろと頬を伝う涙を隠す様に顔に掲げた両手の拳は握り過ぎるあまり掌に爪が食い込むほど、この期に及んでまで己の想いに背こうとするのは果たして何故だろうか。虚勢などとうに砕け散り、その役目を蝕んでしまわないためと理由づけていた相手からは想いのたけをぶつけられ、それでもその言葉を素直に受け入れられないのはきっと受け入れてから幻滅されたら、なんて自尊心の欠如がもたらした恐怖から。壁に背を預けたままとうとう力が抜けてしまったようにずるずると床にへたり込んでしまえば絞り出すようなか細い声でいつだって淑やかにすました表層に守らせていた最後の欠片、剥き出しの自分自身を吐き出して)
| トピック検索 |