赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>ジャバウォック
__綺麗。夜明け前の空が朝を迎えて、仄かに白く輝いていくのにも似ているわ。
(慣れない匂いだからだろうか、時折相手が吐き出す煙が辺りを揺蕩えばその独特の煙たさに僅かに眉を寄せ。煙草を嗜む様は勿論、その煙の様にのらりくらりと掴みどころのない相手の気質はこの世界で出会った誰とも異なるもので、そんな底の見えない不思議さが少しだけ心を不安にさせるのか黄金色の瞳が己の瞳を見据える真っ直ぐな視線に僅かに身じろいで。先日手伝いに行った勤勉な白兎とは似ても似つかぬ不安な態度ではあるものの仕事はきちんとしてくれるらしい、曖昧な此方からの言葉も余さず受け取り何とも魅力的な時計の提示にほう、と感嘆にも似た息を漏らすと光を受け輝くシルバーに仄かに浮かぶ紫色をまじまじと見つめて。「素敵な時計、とても気に入ったのだけれど……その、私あまり持ち合わせがなくて。この国のお金にも、正直まだあまり馴染みがないの。……このお金で足りるのか、見てもらってもいいかしら?」いくら魅力的な時計とはいえ買うには相応の対価が必要、ハンカチに包んでいた手伝いで得た給金を取り出すもののそれが果たして時計に見合うだけ用意できているのか、情けないことにそれすらも分からず。少々歯切れ悪い言葉と共に困ったように相手の様子をそろりと窺えばハンカチごと給金を相手の方へ差し出しながら緩く首を傾げて)
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