赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>白兎
女性とお茶は似ているわ。ただ華やかに香り高いだけでも十分持てはやしてもらえるけど、口に含んだときの深みがなくては一級品とは言えないもの。女性としても「アリス」としても、私個人としてもとても嬉しいお言葉だわ。
(少しお転婆が過ぎてしまっただろうかと思うところもあったが相手の様子から感じるにその危惧は杞憂だろう、暗に人形のような大人しさはないと言われているのだろうが物言わぬ人形の愛らしさよりも抱かれたギャップを褒めてもらえる方が己としても嬉しいもので。その賛辞に頭上へと掲げていた両手を下ろしそのままドレスの裾を軽く引くことで応えると裾に皺を寄せてしまわないよう気を付けながら再度ふわりと椅子に腰を下ろして。「__時計よ。かの騎士様が私に大事な時計を預けてしまったから、その代わり。私のせいで慇懃な騎士様に遅刻をさせる訳にはいかないでしょう?」お金を求めていた理由はひとつ、胸元で今も刻々と時を刻む時計にあり。静かに目を伏せながら懐中時計を軽く指先で撫でれば思い浮かぶのはこれを預けてくれた真っ赤な騎士の姿、大切な品であろうそれの代わりにはならずともせめて時計を持たなくなった彼に不真面目な行為を踏ませたくないという一種の自己満足が全ての根本の理由で。ちらりと視線を相手の方へ上げながら少し困ったように微笑めばそうして代わりを渡してでも預けられた時計を返すという選択肢がないことを自ずと示す心根を覗かせて)
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