赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>白兎
少し、貴方の解釈は間違っているわね。彼が私を気に入ってくれたのではなく、私が彼に印象付けさせたのよ。
(時計に添えていた指で再び鋏を握り込みさくさくと膝の上に刻んだ紙切れを落としていけば時折それが床に零れてしまわないようにスカートの裾を軽く摘まみあげることで纏め、色鮮やかで目まぐるしいこの世界に訪れて以来久々の"普通"に自然と肩の力が抜けていき。手元に視線を向けたままでも彼のペンが紙の上を走る音が途切れたことでどうやら此方に関心が向いているらしい様子は感じられており、告げられた言葉に甘え鋏を動かす手は止めないまま静かに言葉を呟けば緩やかに浮かべていた笑みを次第に消して。「彼……騎士様にとって接するアリスは皆「アリス」でしかなかった。けれど私の名を教えれば真摯な彼ですもの、私をアリスではなく「詠凛」という少女として覚えてくれたわ」かの騎士の話題に自分が上がるのはきっと彼が己の企みに掛かってくれたからというだけ、この世界に呼ばれた意味を思えばそこに特別など期待することこそ烏滸がましいと思え。「__優しい人ね、彼。子猫を拾ったら、成猫になって巣立つ時まで可愛がってくれそうだもの」しゃきん、と手の中の書類を一旦切り終えてからふと顔を上げかの騎士よりも深い、夜明け前の空のような群青の瞳を見つめれば静かな笑みで己を重ねた様な例え話を語り)
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