赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>赤の騎士
__詠凛。凛として美しく、世界の煌めきを詠うような女性になれるように……母の願いが込められた名よ。
(暖かな日の光を反射した水面の煌めきよりもずっと美しい、空よりも透き通るアイスブルーの彼の瞳を捉えたその時ふわりと体は宙に浮き不意の感覚に驚きの悲鳴を小さく漏らすものの支えてくれる腕の強さからか不思議と怖くはなく。目下で笑む相手の姿だけが視界を占める中訊ねられた問いはきっと己の驕りなどではなく、相手が確かに「アリス」の少女に対してではなく自分個人に投げかけた言葉、理解する程つられるように表情を綻ばせると静かに、それでいて内に広がる温かな喜びを滲ませるような柔らかさで自らの名を口にして。噴水の淵に下ろされた体はまだ宙に浮いているように何だか落ち着かなくて、両の手の指先を胸に当てながら東洋独特の言葉ひとつひとつに込められた願いを語れば傍に座る相手を一瞥、それと同時にふと小さく笑い声を漏らして。「__っふふ、やった。実はね、貴方が"名前なんて意味を持たない"と答えた時から、ずっと貴方に名を聞かせるのがひとつの目標だったの。私の幼い意地であり……貴方に掛けたかった、小さな呪いよ」ずっと此方から名乗らなかったのは出会ったばかりの相手へのちょっとした反抗心。してやったり、とばかりに呪いなんて言葉でこの企みを表現すれば可笑しそうに目を細めながら紅を引いた唇に人差し指を添えて)
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