赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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>三月兎
(立ち止まった彼から呼ばれた名は己のものではない。しかし、此処で己はそう呼ばれる存在らしかった。此処の人たちがそう呼ぶことを望むなら、と特に訂正することもなく、それよりも向き合う形を取ってくれたことに安心して息を付き。「ありがとう。…まだ慣れてはいないけれど、知れたことならあるわ。ここが素敵な所だってことと、貴方みたいな親切な人がいるってこと」頭に感じる温もりに少しばかり目を細め、こんな風に撫でられるのは何時ぶりだったかと思いを馳せる。両親がいなくなって初めてのことかもしれない。淡々と述べる言葉には確かな喜びと感謝が含まれていたが、次の言葉を聞くまでは彼を探していた理由さえ頭からすっかり抜け落ちていて。「良いの…?」洗って返すべきかと思っていたが、リボンは今後も使って良いと彼は言う。代わりになる物を果たしてこの世界で用意できるだろうか。そう考えを巡らせかけたところで、正にこのリボンについてお礼を言いたかったのだと思い出し僅かに口を開閉させ。相手が屈むことでずっと近くなった距離から確りと視線を合わせ「そう、白兎じゃなくて貴方を探していたの。…素敵なリボンをありがとう。貴方のおかげでこの薔薇、今も綺麗に咲いてるわ」何度か頷くことで肯定の意を示しながら手に持っていた薔薇を前へ差し出して)
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