赤の女王 2017-02-13 17:46:29 |
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お返事ありがとう、赤の女王。
それじゃあ、時間が仲良くしてくれたお蔭で随分言葉が長くなってしまったけれど、お返事を返すわね。
・・・・・・
>蜥蜴のビル
ふぅん。見直したって事は、これからは良い子と心に留めてくれるのね(片目を細めた笑みのなんて意地悪そうなこと、愛想良く閉じた目を薄っすらと開けば意地の悪さを隠しもしないくせに口先だけはしれっとしたままああ言えばこう言い。きっと相手には丁度良いのだろう手袋は肌と布の間に違和感を作り関節一つも違うだろう指先の余りを折り曲げれば大きさの違いを実感して少しでも手に馴染ませるように指を組み、今までで一番渋い顔をして溜息を吐く相手へああ馬鹿真面目が出たなんて思って猫を思い出すと笑みにふ、と微かな親しみが浮かべて「友達をあんまり悪く言わないで。あなたほど勤勉じゃないってだけで、あたしが迷子にならないようにってちゃーんと公園に案内してくれたのよ」手を引かれた事も印象にあれば後半は大袈裟にまるで感極まったように組んだ手を胸元まで上げて。差し出された鋏を受け取ると刃を持って持ち手部分をトントン、と顎に当てて剪定の説明を聞きつつ「褒めたつもりだったのに」面白くなさそうな文句に対し、それが素直だったかからかいがあったかと言えば断然後者であるが気遣いを無下にしたつもりもなく二、三度瞬くと少し唇を尖らせて呟き。説明が終われば間延びした声で返事、自分の作業に入った相手を数秒眺め気遣いや気安い態度と違って手を取って教えたりはしない、あるいは出来ない事が可愛げにさえ思えてきて声に出さず笑い、鋏を持ち替えればまず刃を向けたのは今し方示された艶の劣る薔薇、茎に鋏を入れようとすれば忠告通りぞろりと周りの茨が邪魔をして、「ここの薔薇は幸せね、庭師のお蔭で褪せても綺麗。──だから邪魔をしては駄目よ。また綺麗に咲くための幕間なのだから」穏やかに脅すような静かな口振りに次いでパチン、とひとおもいに鋏を動かすと切り取った薔薇を鼻先に寄せ、外側の花びらが萎れている程度で匂いに衰えはなく「ねぇ、切り花になってもどれくらいお喋り出来る? 部屋に連れていっても良い?」ベッドに入るまでも入ってからも寝付けない夜は長く、枯れかけだろうと歌を歌えなかろうと独りっきりよりは夜更かしの良い道連れになるだろうかと)
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