本当は怖いグリム童話【３L】【人数制限】

｢おぞましい悪霊に凶暴なドラゴン……冒険譚にはぴったりの役者じゃないか。僕はもうただ眠っているだけのお姫様じゃない、ようやく誰かをこの手で救う王子様になれるんだ｣

「苦しんでいる人々やお姫様を救うのは僕ら"王子様"の役目だ。でも焦ってはいけないよ、まずはゆっくり一眠りして……ふわぁ、英気を養ってから旅立つべきだろう？」

「夜が過ぎれば朝が来るように、冬の後には春が訪れるように、苦しみの後にはとびっきりのハッピーエンドが待っているのさ。それがたとえ百年先の話だとしても――僕は絶対に、君の幸せを守ってみせるよ」


名前／ハイデローゼ
役職／いばら姫
性別／女
年齢／16歳
外見／たっぷりと長く伸びたプラチナブロンドの髪は波のような癖と朝日のようなきらきらと眩い輝きを持ち、普段はリボンを使ってうなじのあたりで一つに束ねている。朝焼けを思わせる青紫の切れ長の瞳はツンツンと印象の強い睫毛に縁取られており、姫君と呼ぶには些か凛とした涼やかな眼差し。すっと高い鼻筋にすっきりとした輪郭など顔立ち自体も大人びており、頬やふっくらとした唇こそ女性らしい薔薇色に彩られているものの全体的に｢お姫様｣というよりは｢小綺麗な少年｣といった中性的な雰囲気を纏う。体つきもまた華奢ですらりと長い手足に165cm、ヒールをくわえて170cmと小柄な男性とも言い張れるもの。金糸の刺繍で飾る紫を基調としたコートに白いクラヴァットと胸元へ薔薇を飾ったシャツ、腰にレイピアを差した細身のパンツにロングブーツと所謂王子的な男装が常で、ドレスを着たり髪を降ろしたりするのはお伽話を演じるときくらい。

性格／凛とした立ち姿にゆったりとした気品ある所作、落ち着いた口調はまさしく優雅な王子といった風情だが、その良く言えば気品、悪く言えば能天気をどんな危機的な状況においても崩すことのない飄々としたマイペースな性格。文字通り怖いもの知らずのまま生きてきたせいで物事は全て良い方向へ向かい、最後には必ずハッピーエンドを迎えられると信じて疑わない夢見がち故に躊躇いのない勇気や揺らがない正義感を持つ。壊れた世界でさえ｢冒険｣と前向きに捉え、人々を守るために立ち上がる勇ましい少女。

得意なこと／剣術・何処ででも眠ること
苦手なこと／機織りや糸紡ぎ、料理など女性的なこと全般・早起き

備考／一人称は｢僕｣、女性の格好をしている時やお伽話を演じる時は｢私｣。他人のことは｢君、貴方、お嬢さん｣など少々気障な呼び方をする。
眠りの森の奥深くにそびえる薔薇の城に住まう王女であり、両親を含めた城の人間や十三人の魔法使い達に見守られ怪我一つせず穏やかに暮らす箱入り娘。王女でありながら男装をしているのはグリム兄弟が書き上げたばかりの｢いばら姫｣の内容に因む。｢"王女"へかけられた呪いから逃れるために、国王は生まれたばかりの彼女を男の"王子"として育てることにしました｣というストーリーに合わせて男性の演技をしているうちに次第に心から王子という存在に憧れを抱くようになり、自分もただ眠って救いを待つばかりの姫君より自らの手で誰かを救い、物語を切り開く王子様になりたいという夢が芽生えやがて｢いばら姫｣が現在よく知られている内容に書き直された後もお伽話を演じていない時は男性のように振る舞うようになる。その少年のような言動はお伽話の中の姿とは似ても似つかないものだが、何百回と物語を演じるうちに染み付いてしまった眠り癖だけはいばら姫らしいもので、時折森の木の上などで昼寝をしている姿が目撃される。
お伽話の世界を揺るがせたパーティーにも寝坊したせいで遅れて到着したため、爆発に巻き込まれることもなく無事だった。絶望的な現実を理解しても嘆くことも、迷うこともなく剣を取り、お伽話の世界や仲間達を守るべく戦うことを決意する。

持ち物（現在）／グリム兄弟への贈り物として持ってきた薔薇の花束。魔法使いの祝福を得た魔法の薔薇であり、命じればスルスルと茨を伸ばして敵を捕らえることも、トゲで突き刺して眠らせることもできるが本数に限りがある。

持ち物（予定）／愛用のレイピア、絡めた者を眠らせる魔法の麻糸と錘、同じく魔法のかかった茨


(/keepありがとうございました！お言葉に甘えていばら"姫"とは呼べないようなアレンジをくわえさせていただきましたが、あいにく初版が手元にないためうろおぼえの記憶を元にした造形ですので、間違いや問題がありましたらお手数ですがご指摘をお願い致します。)