。ひとりぼっち。(nl、募集)

「……さむい……」

*


彼は生まれてから一度も撫でられたことがない。
親の顔も知らず、
友と呼べる人もおらず、
自分がどう育ったかさえ知らなかった。

彼は生まれてから一度も愛されたことがない。
それは彼の鋭い眼光の所為。
それは彼の鋭い爪の所為。
それは彼の、冷たい肌の所為。
背中に生える、枯れた木の枝のような翼の所為。

彼の住む館は、まるで漆黒。
壁も床もすべて黒い。
そして恐ろしい程、広かった。

彼はメイドや執事からさえも避けられていた。
なぜなら彼は恐ろしいから。
なぜならなんでも壊してしまうから。

そんな中で、春の日差しのように温かい、
彼の心に向き合う、一人のメイドがいた。

*

メイドさん募集です。
長期相手出来る方でお願いします!
ﾛﾙは中程度。

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