名無し 2016-10-22 14:32:14 |
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>ザック
――マリーは…一緒にお洒落をして遊んでくれる子が良いわ。お揃いの素敵なお洋服を着せてくれる子。それから…
(相手の問いかけに彼が望む優しい子供の姿を瞼の裏に描いてみて、その腕に優しく抱かれるぴかぴかの甲冑の彼に頬を緩めながらゆっくり瞳を開くと自分の願う次の持ち主をドレスの袖をひらひらさせて語り。しかし理想を語るとどうしても以前の持ち主の少女との思い出が蘇ってしまい、言葉がつっかえると代わりに硝子の目が潤むようにきらきらと瞬き「…ほんとうは…お洋服なんてもらえなくても良いの。大人になっても、マリーのことを忘れないで大切にしてくれる子が良いの」俯き、すっかりほつれて緩んでしまったリボンをきゅ、と引っ張って直しながら小さな声で答え)
>ケイ
(男の子はドレスを着たお人形より格好良い戦士や怪獣の玩具が好きなのだと思っていた。持ち主だった少女は時折小さな弟に格好悪くて弱そうな人形、と自分を馬鹿にされてその度に泣いたり怒ったり、時には喧嘩までしていたのを笑顔で慰めたこともあるのだから。だからこそおずおずとした笑顔でも楽しそうに笑いかけてくれる相手に感じるのは喜びだけではなくふわふわと柔らかい安心感で「まあ…ケイに会ったのは今日が初めてよ。マリーよりも早くお店に来ていたのかしら?こんなに素敵な男の子がお店に来たら忘れられるはずないもの」心地好い静けさで紡がれる言葉に頷いたり首を傾げたり、好きに反応しながらお喋りを楽しんで「…ここにいるお人形はみんな、あなたみたいに優しくて人形が好きな子に買ってもらいたいって思っているわ。誰を選んでも喜んでくれるはずよ」と、ひとりぼっちの買い物を勇気付けるように優しく語りかけ)
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