名無し 2016-10-22 14:32:14 |
|
通報 |
>ケイ
(やっぱり人形が喋れば子供でも驚いてしまうようで、しんと広がる静けさにいよいよ幸せな気持ちよりも悲しい気持ちのほうが大きくなってつい俯きそうになってしまい。かすれた声で呼ばれる名前のおかげで何とか微笑みを浮かべ続けていたものの、さっきと同じようにもう一度かけられるお姫様という言葉とぺたりとくっついた手のひらに驚くととうとうぱちぱち、と丸めた目を瞬かせて。もしかしたら、自分のことをぜんまい仕掛けの玩具と思っているのかも知れない。そう考えれば萎んでいた気持ちもふわふわと再び膨らみ始め「…はじめまして、ケイ。とっても素敵な名前だわ」そっと腕を伸ばし、硝子越しに手のひらを重ねながら期待に弾む声で答えてみて「ねぇ、ケイ。ケイはマリーがお話しても怖くないの?」もうじっとしていなくても良いのだから、小さな首をことりと傾げて不思議そうに尋ね)
>ザック
…ザック、どうしたの?せっかく楽しいお話をしているんだもの、一緒に笑ってちょうだい。
(ぽたぽた、甲冑にあたって響く音が涙の音だとわかると自分まで寂しい気持ちが胸いっぱいに膨らんでしまい。それでも幸せな未来の話をして寂しくなるなんておかしいと、楽しそうなリズムで靴をとんとんと鳴らしながら困ったように笑いかけて「わたしも好きな子に出会えたザックにも、その子にも会いたいわ。…でもその子がとってもお洒落が上手な子で、色んなお洋服を着せられたザックがわたしが見てもわからないくらい素敵になってたらどうしましょう?」勇ましい騎士のような甲冑を見つめながらわざとそんな冗談を言ってくすくす吐息を零してみて)
| トピック検索 |