主 2016-05-31 16:06:47 |
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>狂夜
……変わった奴だ……感情など無意味だというのに、何かに対して涙を流すなど……
(相手の背中を見ていたがすぐに視線を写して杜の中を再び歩き始める。さきほどの白虎の人間が流してい涙を思い出すと、胸の当たりがモヤモヤしたような感覚に襲われて眉間にシワを寄せて怒りのような複雑な表情になってグッと歯を食いしばると奥歯が悲鳴を上げる。感情などという曖昧な人間がやがては習得していくシステムなど、己を守り他者を傷つけることしかできないものだと、頭の中で自分に言い聞かせるようにとなえる。素足でペタペタと土の上や、飛石のを歩き、苔や蔦で覆われた古びた我が拠点となる屋敷へと戻り明かり一つない部屋の中へ入っては、「ま、あと七日後にはこの国は、地図から消える…その間なら、人間が感情を動かすのも許してやるか」と、嘲笑うかのような笑みを浮かべては、雲の隙間から顔を出した月を見上げて)
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