「今だっ…！！特務エスパー、ザ・チルドレン！！ESPリミッター解禁！！」
……２１世紀。超能力者「エスパー」の存在はすでに一般的なものになっていた。世界ではあらゆる分野で、超能力者と呼ばれる人々が活躍していた。軍事、経済、外交などあらゆる分野で最重視される存在である。しかし、その才能を持つものは少なく…最高レベル、「レベル７」とされる存在は日本に三名しかいない。だが…その三名……性格はサイアクなものだった。
「あとすこしだったのに！なんっで邪魔すんだよカラ松ーーーーーー！！」
(松野おそ松、１０才。レベル７ 念動能力者。サイコキノ。)
「ぐっほぉ！？な、なんで……」
「ねーでもカラ松にーさん。あいつ、俺たちが追い詰めた獲物だよー！？」
(松野十四松、１０才。レベル７、瞬間移動能力者。テレポーター。)
「そーそー！いいとこどりすんなよな！」
「ゴホッゴホッ……そーゆー問題じゃ、可能な限り犯人に怪我させたり物を壊したりするなとあれだけいつも……！」
「怪我なんてそんな…でも足腰たたなくなるまでボコボコにしたらテレポートする気もなくなるし」
(松野一松、１０才。レベル７ 接触感応能力者、サイコメトラー。)
「いい加減にするんだザ・チルドレン！人命救助に犯罪捜査…特務エスパーの仕事は遊びではないんだぞ？」
(松野カラ松二尉(２０才)ザ・チルドレン現場運用主任。)
「わーってるってカラ松ぅー」
「ぼくたちナッカーマ！！」
「…ひひっ」
「こまけーことゆってっとモテねーぞー？」
「どうせモテなくていいっ！」
――ここはB.A.B.E.L。(バベル)国内の超能力政策を一手に引き受けている国の組織で、超能力研究の他に、エスパーの関係する犯罪の対処、予知された事件事故の阻止、大きな災害や事故での救助等多岐にわたる活動をしている。
その中でも超度7の超能力を持つ少年達と、運用主任の4名で構成された、自他共に認めるバベル最強最高のチーム。 それがこのザ・チルドレンなのである。
しかし。いまこのザ・チルドレンたちにはとある危機が襲いかかっていた……。
エスパー犯罪組織『P.A.N.D.R.A（パンドラ）』
「……して。どうかな、三人…特に、あの子。キングの様子は」
「問題なしだよ、チョロ松兄さん」
「僕が直々に見に行くべきだったんだけど今日は忙しくてね」
「大丈夫、ぼくはあの三つ子に接触してないから」
「トッティならうまく引き込めそうだけどね。…まあ僕がしつこくしてひかれちゃいそうだからね。ゆっくりいこうと思ってるよ、…そうだね。次はあいつ…カラ松の脳味噌にみんなが大人に見えるようにちょっかいでも出そうかな」
「ほどほどに、ね。あの子たちすごいなついてるみたいだから危害加えたら嫌われちゃうかも」
「気をつけるよ……、……………キング。ゴッド。カイザー……三人ともが僕には必要なんだから。」
「……キングは特にみたいだけどね？」
「あの子は僕自身特別にほしいだけだよ」
「……ショタコン松兄さん。」
「はいはい。……じゃ、ちょっかいでも出しに行きますか」
「そうだね」
(松野チョロ松、松野トド松。双子。レベル？？？。 世界最悪の超能力犯罪者。幽閉されながらもふらり と度々脱出しては――――――――三人を引き込もうと狙う。)
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「止めるんだ！！！おそ松……！！！！！」
「……カラ松」
「やめてくれ……なんになる、こんなこと！ノーマルもエスパーも関係ないっ、こんな戦いは！」
「……わかってるよ。こんなこと、無駄でしかないんだってことは。でももうだめなんだ、手遅れ。……遅いんだ」
「なら…ならせめて、他のエスパーたちを止めさせてくれ！」
「無理だ」
「なんで………！？」
「撃てよ、カラ松。ブラスター銃でこの距離…俺は間違いなく死ぬ。百パーセント。」
「っ…こんなこと！こんなこと！俺は！」
「撃たなきゃ、死ぬ。ほかのみんながな。………なあ、カラ松知ってたか？俺、…いや…。たぶんな、みんなも」
「………！！！」
「ずっとまえな、おまえのこと」
――――――――――
「………っ、またあの夢か……」
前の任務でカラ松に見せられた、百パーセント曲げることのできないという未来のビジョン。十年後――おそ松、一松、十四松がパンドラに入り、ノーマルとエスパーの戦争を引き起こし―おそ松をこの手で殺さねばならないビジョン。
「――未来を、変えなくちゃいけないのは俺自身だ。」
チルドレン達の序章が始まる。
レス禁止。
