幸せの蒼い『森』【小説】

幸せの蒼い『森』【小説】

天ノ河 玉藻  2016-02-02 01:54:26 
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『人間が森に気に入られたら、そいつは“幸せの蒼い森”に招かれる。』
目の前の光景を見て、幼い頃に祖父から聞いた話を思い出す。
“幸せの蒼い森”。誰も知らないその聖域に今、一人の少年が足を踏み入れる。

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  • No.14 by 玉藻  2016-02-29 16:51:58 

「……ねぇ、シャミ」
「んん?なぁにー?」
ふと気になることがあって、シャミに声を掛ける。
案の定というか、何というか、シャミの声は軽やかだ。
「これから、どこ行くの?」
「ん?あれ?言ってなかったっけ?ツェルクさんの農園なんだけど、何かマズイ?」
「いや、別に何でもないんだけど……」
ツェルクさんとは、この村で一番大きな農園を営むお爺さんで、野菜を安く売ってくれる。
だが、面倒なことにその農園、村の一番西側にあるのだ。
何が面倒なのか具体的に言えば、その農園に至るまでに多くの人と出会うことになるということで、それはつまり、このあられもない姿を多くの知り合いに見られるということだった。
「うわぁ……」
考えただけで顔が熱い。
そんな僕を横目で面白そうに見ているシャミもシャミで質が悪い。
俗に言う、ドSというやつなのだろうか?
「ふふ、ディラがみんなに何て言われようと、それが賛辞なら別に構わないわよ?私はね」
「あーそーですかー」
言い返す気力もない、と肩を竦めてみせる。
けれどそれもシャミには何の効果もないようで、馬鹿にしたような微笑みを返されてしまう。
その顔が腹立たしくて、そっぽを向く。
けれど、きっとシャミはもっと意地の悪い笑みを浮かべているに違いない。
そろそろシャミへの対抗方法を見出ださないとマズイな、と切に思った。


◇ ◇ ◇

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