天ノ河 玉藻 2016-02-02 01:54:26 |
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現状で問題があるとすれば、今の僕の姿だろう。
……というか、何げに自然体な自分が恐ろしい。
昔から何にでも適応するのが早かったけれど、女装に適応なんてしたくない。まぁ、もう既に適応してしまっているのだが。
「はぁ……ねぇシャミ、僕もう帰る。」
「ここまで来て何言ってるのかしら?」
「シャミが無理矢理連れてきたんじゃないか」
睨みながら言う。
けれどそれは、シャミの不敵な笑みによって跳ね返された。
「………あんまり我儘言うと、あなたの部屋にある本、全部燃やすから。」
……………マズイ。
シャミが僕を『あなた』なんて呼ぶ時は、本気だ。
つまり、燃やされる。
「ちょ、ちょっと待った!わかった!行くよ、行くから!」
「じゃ、早く行きましょ。」
最早、この上下関係はどうにもならないと、改めて実感した。
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