ココロの住人 2016-01-20 03:09:44 |
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ごめん...
(相手の声にハッと身震いしながら顔を上げれば瞬時に我に返り「君を怖がらせるつもりは無かったんだけど、君にとってそう感じたならそれは言い訳にしかならないね。ただ、目に見える物が欲しかったんだ」と何処か虚ろな目で微笑みかけて。「フフッ...君が俺のことを嫌ったとしても、俺はもう君の事を離せなくなってしまうだろうな。...今の言葉忘れるなよ」と口の端を持ち上げながらじっと彼の瞳を見つめ額を合わせて。「嗚呼、俺はもっと推理小説を読まなければならないかもしれないね」と揶揄いを含めたような彼の笑みに肩を竦めながらそう言って。「そうなんだ、俺も最初は頭から洗うよ。その次に体で最後が顔かな?」と自分も何時もの入浴時の事を思い浮かべつつそう言えばクスッと笑を零し。「ありがとう、お互い気持ちを確かめ合うことは大切だと、改めて思ったよ。今君からそう言われなかったなら俺はどんなに愛の言葉を囁きあったとしても...君を疑っていたかもしれない。でも今はその憶測が間違いであった事がわかった、そして俺自身が君を心から信じ切れていなかった事も...」とそこまで言えば追いかけるように握られた手から力を抜きただ相手に任せるようにして「俺は...束紗君が好きだよ、大切なんだ。だけど、束紗君にそう思ってもらえるかそこが不安だったんだ。自信が無かった。もしそれが違っていたのなら...そんなことを考えると失う事と同じ程に怖い」そう言えば相手に身を寄せるように肩口に顔を埋め「俺はもう君以上に君を離せない、束紗がいないと駄目なんだ」とくぐもりながらそう呟いて。)
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