加州清光 2015-11-15 21:35:33 |
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─…ごめん、急がせちゃった?髪だって濡れて、
(自分の呼吸音以外物音一つしない部屋では、目を瞑ってしまうと時間の経過が全くといって良いほどわからず。どのくらい経った頃か、次第に近づいてくる足音に少し顔を上げると直後勢いよく戸が開かれて。相手の姿を見れば心の底からほっとしたような色を表情に滲ませるも、まだ濡れている髪が目に留まると相手が急いで戻ってきてくれたこと、そしておそらくはさほど時間が経っていなかったであろうことに気付いて。慌てて謝ったところで遮るように温かな両腕に包み込まれれば、今一番欲しかった言葉が貰えたことも相まって気持ちがほぐれ「主と出会ってから幸せすぎて、今日あったことぜんぶ夢なんじゃないかって思ったら……怖くなっちゃった」とつっかえながらも不安を口にして。離すまいと腕を回してしっかりと抱きしめつつ、それでも相手の体温に包まれているうちに寂しさが薄れてきたのか静かに力を抜いて身を任せ。)
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