……ねえ、俺、千秋にいっぱい幸せもらったよ。 (いくら明日の朝知らされる事実とはいえ、何も知らない相手に自分の口から真実を告げることは到底不可能で、かといって何も知らないふりをして話を合わせることなどできるはずもなく、小さな声で零しつつ身体を離すと泡立てたスポンジで背中を洗っていき。ひっそりとした笑い混じりに「千秋に出会わなければ人間が憎いままだったかも」と付け足すと、泡を流してから風呂椅子の位置を戻して。)