匿名さん 2015-10-28 20:33:21 |
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名前は伏せましょう。…知ってほしいから書き連ねるのに知らないでいてほしいと思うのだから、恋とは斯くも面倒で難儀なものですね。
さて、私の愛するかの御方について書いていくことと致しましょう。件の御仁はお優しく気遣い上手でおられます。明るく気丈で度々破天荒なことを仕出かしますが、私が大人ぶっても身に纏えぬ落ち着きをその御仁は確と持ち得ております。お調子者を演じていたとてその裏に潜む人の良さも強い芯も身に付いた教養も隠し切れてはおらず、事ある毎に惚れ惚れとして見直してしまうものです。素晴らしい御相手様、身に余る程の麗しい御人――どれ程の賛辞を並べ立てても語り尽くせぬ御方です。
だからこそ、‘疲れて帰ってきたかの御方に気も使えず自身のことばかり考えている私’を私は許せないのです。幻滅されていませんか。面倒だと思われてはおりませぬか。聞きたくて、だけれど聞いたところで柔らかな言葉を用いて貴方様は言われるのでしょう。幻滅などするわけがない、面倒臭いお前も見たいのだ、と。それが本音だということはわかっているのです。けれど私は貴方様に責められたい、詰られたい。そうでもされなければ落ち着くことが出来ぬ、それこそ面倒臭い人間なのです。
それでも、そんな情けなくて弱い私を丸ごと包み込んで愛してくれる愛おしい御人。今日も愛してくださりありがとうございます。明日もどうか、愛していてください。私が貴方様に頂いた優しさ癒し慈しみ、楽しさ愛しさ全てをお返しできるその日まで……どうか愛していてください。いえ。出来うることならずっと手放さないで、愛でていて――なんて言うのは我儘でしょうか。
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