YUKI 2015-09-20 23:21:52 |
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「嬉しい、ねぇ、このまま、最後まで、抱きしめて、いて」
もう目を開く力もなく、瞳を閉じたまま私は途切れ途切れに呟く。
さすがに夜冬も苦しくなったのか、私を抱きしめ崩れるように床に寝転がる。
「あぁ、最後まで一緒だ。あの世で逢えたらまた逢おう」
夜冬の最後の言葉に私は消えうる意識の中思う。
確かに店の外に生きては出られなかったが、愛する人とともに死をもってこの店から解放されるのならばそれも悪くはないのかもしれない。
そう思い私と夜冬はこの世を去った。
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