YUKI 2015-09-05 09:08:35 |
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その様子を見た水凪は「君、家の子になりますか?」と子猫をいとおしそうに見つめ呟いた。
確かにこのまま、この場に置いていったらこの子猫は空腹と、寒さで、死んでしまうかもしれない。
しかし、小説家という忙しい仕事をしている水凪先生に子猫の世話を出来るかは不安と言えば不安だ。
そうこう考えている中に、《ポツリ、ポツリ》と雨が降り始めた。
仕方がないのでとりあえず、葉月と水凪と子猫はここから歩いて5分程の水凪家へ走って帰ることにした。
水凪家に着いた頃には雨も小降りになり落ち着いてきたが、いかんせん水凪も葉月も子猫など飼ったことがなかったため、どうしたものかと困ってしまった。
とりあえず、編集部で猫を飼っている同僚に連絡をとると、まずは動物病院に連れていって、健康診断とワクチン接種、あとは色々聞けば分かると言われ、水凪と子猫を連れ、タクシーで近所の動物病院へ向かった。
運の良いことに待合室は空いていて、すぐに子猫を見てもらえて、葉月と水凪は安心した顔をした。
「あの、どうでしょうか?子猫病気とかで弱っているんでしょうか?」と不安がる水凪の横で、葉月が代わりに質問する。
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