主 2015-07-07 22:04:40 |
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>春蘭
(Ruin)
(相手の瞳は心の底から死を望んでいる様には思えず其れでも態々近付き殺害を促す言葉はまるで児童の様に好奇心故に危険な橋を渡っているようで其処に悪意も敵意も無く、単純に分からない事を知りたいだけの言動に過ぎないように思え。しかしながら他人の死を恐る己にとって誘惑は耐え難い苦痛であり同時に苦痛を味合わせている相手を抹消出来る甘美の誘いでもあり。白黒映る視界の中銃口は人肌へ口付けし指先から手首腕に伝わる生々しい生命の感触は引き金を引くだけで殺せてしまう呆気なさに途方もない虚無感に襲われじわりと冷や汗を額に浮かばせ。相手の命は我が腕の中に、恐ろしい支配感が身を凍らせ僅かに顎を引き瞳を前髪の中に隠してしまうとぴたりと腕の震えが止まり。小さく零される吐息は何処か冷酷さが混じり髪の隙間から瞳のその奥を捉えるように見つめ「なら、死んでくれよ。死ぬ勇気もない自分の代わりに死んでくれ」その声色には強い嫉妬と慄きが含まれて、その後暫く無言でいたが喉の奥を引き攣らせてやがて腕を無理矢理下ろし瞳が充血し始めまるで壊れたラジオのように何度も繰り返し)お前には死ぬ勇気が無い。そうだろう?好奇心ばかり…羨ましい限りだ、羨ましい、羨ましい
>嘉乃
(Ruin)
娼婦の真似事か。
(閉じかけた掌に滑り込む白く長細い指が更に存在を濃くして皮膚を伝う様は神秘的にも思えるが慣れた動作に加え言動は男性を誘惑してはその身を差し出す娼婦そのもので一見艶やかしく咲いた花のようでも何処か自嘲気味な笑みは見た目とは全く違った面があると説明しているようなもので、ハンカチはまさにそれらを象徴した形となり前髪に隠れた眉間に濃く皺が寄り直ぐに触れていた掌を引いて硬くその指先を閉じてしまい。もう一つ理解出来ないのが相手が女性では無く男性かもしれないと気付いてしまった事、綺麗に折り畳まれたハンカチに薄っすらと皺が寄っている無意識からの乱雑さも然り、自らの肢体嫌っているようにも捉えられ。だからといって哀れだと同情に涙腺を緩ませる事もせず自然と咎めるような口振りになってしまったが気には止めず、代わりに立ち上がれと指摘し「下から見上げるな、同等にいるんだ。…それとも君は嬲られ続ける侮辱が恋しくて堪らない?」突き放すように静かな視線を送るとその先の言動を予測し僅かに身構え)
>シキ
(Ruin)
ッ……!
(願わくば二度と刀を使わずその手を汚さず静かに暮らして行ける事、それはあくまでも幻想でしか過ぎないと思い知らされた瞬間、死に魅入られた恐怖に慄き腕が離れると同時に節々の力が抜け落ちバランスを取ろうと覚束ない足取りで背後に下がると壁へと辿り着き静かにその冷たいコンクリートに身を委ね。刹那の幻は呆気なく消し去られてしまった空虚感は何度繰り返される苦痛の中で最も胸を痛めるものでまるで身体の一部のように刀を腰へ装着し背を向け消えていく姿は執念を曲げれないと強く訴えられるものがあり呼び止める声は腹のそこで消えて行き。思い知らされる無力さ、気安く解放しようとする行為は己の中でも何処か他人事の様に思っているのだろうか、そうであれば正に対岸の火事。燃えるまで何も分からない己には自身を守ろうとする存在すら救えずにいるのかと自己嫌悪にその場でしゃがみ込み首元の印に強く爪を立て)怖い…怖い、嫌だ…怖い、シキ戻って…
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