ハナミズキ 2015-06-19 22:03:00 |
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次の日、桃華は家に帰るために駅に向かって商店街を歩いていると、急に目の前にスポットライトが当たっているかのような光が現れ、桃華はその中へと吸い込まれてしまったのだった。
光の中は真っ白で何も見えない。上も下も分からない無重力の様な感覚だった。ここは何処だろう。いったい何が起こったのだろうと考えていると、足先の方から光が差し込んだ。再び光に吸い込まれるようにその中に入ると、青い空と緑の大地が目に飛び込んできた。桃華の躰はそのまま、地上へと落下して行ったのだった。「落ちる!死ぬ!!」と思った時、背中に担いでいた龍神刀が入ったケースが光、ふわふわと、ゆっくりと降下をし始めた。「助かった・・・」と思い、地上に降り立った桃華は、龍神刀にお礼を言った。
「ありがとう、龍ちゃん」
―― それは我の名前か 主よ ――
「ええ、そうよ。可愛いでしょ?」
―― 可愛い・・・か・・・。 ――
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