ハナミズキ 2015-06-19 22:03:00 |
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夏休みに入り、甲府の田舎に住む祖父から電話があり、渡したい物があるので一度こっちに来てほしいと言われた。
祖父は、甲府で代々続く鍛冶屋職人をやっている。居合で使う刀などは全て祖父の作品だ。その祖父からの呼び出しと言う事は、新しい刀が出来たのかもしれないと、桃華は喜んで祖父の元に行った。
祖父の家に着くと、黒い鉄製のケースを見せられた。ケースには鍵が付いている。いったい何だろうと思いながら祖父の話に耳を傾けた。
「桃華。これをお前にやろう」
そう言って黒いケースを桃華の前に差し出した。
「これは、我が家に伝わる由緒正しき宝刀でな、その名は【 龍神刀 】と言ってな、龍神
の力を宿した妖刀なのだ。これをお前に渡せとお告げがあったのだよ」
そう言い終わると、祖父はケースのカギを開けて中身を取りだした。黒いケースの中には、更に木箱が入っており、それは厳重に封印されていたのだった。
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