匿名ゆき 2015-05-17 09:59:59 |
|
通報 |
充電系少女
お風呂から上がるや否や、彼女はタオルも巻かずに自身の端子をコンセントに差し込んだ。
充電を始めて10分、ようやく彼女の甘い吐息が辺り一面を桃色に染めはじめる。
僕も彼女も、ぴくりと跳ねる。
充電中は、いつも僕の夢をみているらしい。夢の中の僕は毎回ひどい目にあっているらしいが、どんな事が…と、問いただしても顔を熟したりんごのように変えるだけなのだ。
「今日はどちらへ?」ときけば
『うーん、今日は家にいようかな。』と。
それを聞いて、僕は素肌のままの彼女に抱き着いてしまった。
僕の体にも電流が流れてきて、びくびくふるえる。
くすくすと微笑む彼女。
電流を僕の脳へ、神経へ送り込み、僕の信号や標識をかきみだして楽しんでいるのだ。
『おやすみ』は許しの合図。
季節外れの白桃の完成だ。
| トピック検索 |