>一色 日和 「タ…亭主からでありんす」 タコと言いかけ、そっと口に手を当てフッと笑うと「亭主」と言い直す。 あぁ、本当…あの怒ったときの茹でタコのような亭主の顔を一度、見せてやりたい…。と心の中で笑う。そして本題に入り「いつもお世話になっているお礼に、と、渡すように言われたんでありんす」と言い、つまり今日は脱走した訳じゃありんせん。と付け足して相手を見つめる。