ハナミズキ 2014-10-01 16:30:45 |
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医局に戻ってからも、そのイラつきは収まらず、同僚に愚痴をこぼした。
「最近の若い奴は自分勝手な行動ばかりしやがって、目上の者に従うってことを
知らないのかね」
「何かあったんですか?佐藤先生」
「何かあったなんてもんじゃないよ。今日の現場は散々だった」
「そんなに酷かったんですか?」
「研修医だよ。俺の指示を無視して、重症患者を診てたんだぞ?!
それも搬送病院まで指定してな」
「え!?あの患者たちの応急処置をしたのって、佐藤先生じゃなかったんですか?」
「どう言う事だ」
「運ばれてきた患者達には、完璧な応急処置が施されてたんですよ。
それに分かり易く、病院でする検査法や術式まで書いてあったんです。
ですからてっきり僕は佐藤先生が書いてくれた物だと思ってましたよ」
それを聞いた佐藤はハッとし、以前に風の噂で聞いた事を思い出した。
天才医師Dr,リンが日本に来日していて、それもまだ若い医師だと言う噂を。
まさか、そんなはずはない。
頭の中ではそう拒絶をしていたが、たった今同僚が言った言葉が本当だとしたら、その人物とは、もしかして鈴の事ではないかとさえ思ってしまう。
しかし、そうだとしても若すぎる。
もしそうだとしたなら、何故、医大に通ってまで医師の免許が必要なのか。
既に免許は持っているはずだ。
釈然としない。
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