ハナミズキ 2014-10-01 16:30:45 |
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「乗れ」
その言葉が何を意味しているものか分からなかった鈴は、キョトンとした顔をして黙ったままだ。
「何してる。早く乗れ。帰るぞ」
鈴は和也の首に手を回し、青華に手伝ってもらいながら、和也の背中に背負われて帰って行った。
家に着くと電気は消えており、家の者は皆寝ている様だ。
しかたが無いので、和也はそのまま鈴を背負い、2階にある鈴の部屋まで運び、ベッドに落とした。
そのまま放って出て行こうとしたが、鈴が上半身を起こし、おもむろに、着ていたワンピースを脱ぎ始めたのだ。
「・・・みず・・」
下着姿のまま、水を飲もうとベットの上から立ち上がろうとしたが、やはり足に力が入らないのか、ヘタリと床に座り込んでしまった。
「ハァ・・・持って来てやるからそこに居ろ」
和也は水を持ってきて、鈴に飲ませた。
飲み終わった鈴はまた立とうとしたが、やはりまだ立てない。
和也は諦めたかのように、鈴を抱き上げベッドに寝かせるのであった。
その時、首に回された鈴の手と、暖かな鈴の温もりに、和也の鼓動が少し早くなるのが分かった。
― ドキン ドキン ドキッ ドキドキ ドキ ―
そんな事とは知らず、酔っ払っていた鈴は、長年外国で暮らしていた癖が出てしまう。
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