笹原 2014-09-07 18:04:34 |
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「もー、草薙さん、呑みっぱじゃないスか!」
カウンターは空いた酒瓶まみれだった。
また今日も掃除から始めるのかと思うとげんなりするが仕方無い。
八田は店の奥からモップを持ってきて掃除を始めた。
それを見た草薙は、
「すまんなぁ八田ちゃん・・・。」
と申し訳なさそうに言った。
「別にいいッスよこれぐらい!それより草薙さん!シャワー浴びてきたらどうです?」
スッキリしますよ!と念を押せば、「せやな・・・。」と言う返事が返ってきたので、八田は満足そうに微笑むと草薙もわずかながら微笑み、二階へと姿を消した。
そういえば、自分が初めて使わせてもらった時は、偶然アンナと鉢合わせ、裸体を見られるという事件があったななんて思いだし、思わず苦笑した。
それはあまりに懐かしくて、輝かしくて、楽しい日々だった。
あの時の十束さんの顔は忘れられない。
というより、何故アンナは無反応でいられたのだろうか。
今更ながら不思議である。
尊さんは興味なさげだったな。
八田の頬に涙が伝う。
もう戻らない、あの楽しかった日々。
寂しい、悔しい、腹立たしい、悲しい、
様々な感情に心が押しつぶされそうになる。
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