主さん、 2014-08-31 01:57:31 |
通報 |
>ティーダ
──ティー……、っ… (無理に明るく振るまおうとするかのような彼の声は震え、笑い声は悲しく響き、心臓をぎゅっと鷲掴みされたかのように苦しくなる。──ほら、やっぱり傷付けた。思わず身を起こしかけ、彼の名を呼ぼうと口を開く。今更何を言うつもりなのか─、自ら選んだ事なのに。開きかけた唇から彼を救う言葉を贈る事も、その手を伸ばして触れる事も出来ず、不意に込み上げてくるものに堪えきれなくなり、ばっと背を向け。相変わらず動悸は激しく、指先の震えは先程より大きくなり、呼吸もままならない程に苦しくなる。最良と判断しての言動だった筈、しかし本当にこれで良かったのか。既に後悔してるんじゃないのか。夢だ、と繰り返し口にする彼の言葉の真意を理解するだけの余裕はないけれど、彼への特別な想いだけが、ただひとつ確信へと変わっていく─。彼の事だから、明日になればまた笑顔を見せてくれるだろう、そんな都合のいい事を考える最中も、胸の奥に閉じ込めた感情が溢れ出してしまいそうで、固く目を閉じる。鼻の奥がつんと痛むのを感じながら、愛しい人に届くか届かないかの声で呟いて) ──……おやすみ…、
トピック検索 |