貴方に一つの恋物語を。 2014-08-22 20:21:43 |
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④
数百年前、妖怪と陰陽師の争いがあった、強弱問わず、陰陽師は我等妖怪をことごとくねじ伏せていった。やがて残ったのは妖怪の頭領、九尾狐様とその護衛である己のみ。敗北は確信していた、ならばいっそ最期まで貴方と共に__。九尾狐様に向けられた札を己は受けた。薄れていく視界の中、初めてあの方の涙を見た、何故か悪い気はしなかった。九尾狐様は最期を力を己の転生へ費やし自ら眠りについた。
「おやすみなさい__」
『また来世で会いましょう、九尾狐様。』
そんな約束を交わして___。
現在、普通の人間である己。下校中見たことのない竹林があった、あるはずのない竹林。そこに吸い込まれるように、足を止めずに、進んだ。そこに見えたのは__
『…祠?』
それに触れた、触れなければならない気がしたから。
目の前が黄色で染まった__。
九尾狐×転生した人間
※人間君の記憶の有無はお相手様にお任せします。
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