ハナミズキ 2014-08-20 16:01:01 |
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着いた先は、領主の城の地下牢の様な所だった。
かなり大きめな地下牢で、そこには税の変わりに連れて来られた人たちが大勢いた。
この中にきっとニックも居るはずだと、サラとイアンは神経を集中さて探した。
居た。
向かい側の牢の中に入れられている人たちの中に、その姿を見つけたのだ。
二人の能力は特別なもので、誰かがある人物の話しをすれば、神経を集中するだけでその人物の姿が浮かび上がる。
その記憶を元に、隠れているであろう場所で、その姿を思い浮かべ意識を集中すると、隠されている場所が明るく光りだす。
この方法は、病の原因となる場所を特定する時にも使われていた。
また、この特技をいかし、探し物の依頼に応じた事もある。
ニックを見つけ出し、直ぐに助け出す事も可能だったが、なんの目的でこのような事をしているのか、二人はしばらく様子を見ることにした。
夕方になると、兵を引き連れた偉そうな風貌の男が1人現れた。
「ほぅ~、今回は商品になりそうだな。なかなかの上玉だ」
足のつま先から頭のてっぺんまで、何度もジロジロと嘗め尽くすように視線を張り巡らせる。
まるで蛇が獲物を品定めしているかのように。
「これなら明日の品評会に出してもいいだろう。高値がつくぞ」
いやらしい笑みを浮かべながら、舌なめずりをした。
偉そうな男たちが居なくなると
「なるほどな。そう言う事か。
税の変わりに働かせるとか言いながら、奴隷として他国に売ってたんだな。
だから誰も帰って来ないと言うわけか。
酷い話だな」
「まったくね・・・。
イアンはこの問題をどうしたいの?」
「ここに居る者も、栽培所とやらに居る者も、全員助けて、領主にはそれ相応の
罰を受けてもらうさ」
「罰って?」
「世代交代。つまり極刑だな。
領主の地下牢に俺たちが集められてるんだ、領主が何も知らないはずが無い。
知っててその手助けをしてるんだからな。
下手に生かしておいたらまた、なにかの悪巧みをする可能性がある。
その前に悪の源は綺麗に掃除しといた方がいいだろ」
そんな話を隣で聞いていた少女が不思議そうな顔をして聞いてきた。
「あなた方はいったい・・・・」
サラは何も言わず、ただにこりと笑いかけただけだった。
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