▽▲▽▲ 2014-08-18 14:57:42 |
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―――あっそ
( 泣くな。そんな言葉に対し照れたのかはたまた本気で言っているのかはわからないが、言い訳じみた軽口をたたいて見せた相手。俺は呆れたように、だけどどこか助けられたようにふっと微笑み短く上記を述べ。――涙ってのは厄介だ、強い自分でいなくちゃと思えば思うほど涙腺は歪み小さな子供のように大粒のそれがあふれ出てくる。そんなどうしようもない現象が起きぬようにと歯を食いしばって乗り越えてきたつもりだったが、やっぱりまだ駄目みたいだ。彼を見ているとなおさらそう思う。――何てことを一人考え、背中に回した手で彼の服を小さくつかみ、小さく擦れた髪の毛の感覚に小さく反応し。 )
だと、いいな
( 自意識過剰だろうか。だけど惜しむみたいに離れたように思える彼の手を目で追うと、その視線を彼の瞳へと向けまっすぐ見つめ。その視線は決してただ優しいだけものではないけれど、出会った当初の様なむき出しの敵意は和らいでいて、いつものような冷静さを幾分か含んでおり。次いで穏やかな笑みを浮かべ静かに言葉を紡いだ彼に対し、少々驚きの色を示すも、此方もふっと微笑めば短く上記を述べ。しかし何の抵抗もなく微笑みを見せてしまったことで、まるで心を許したように思われるのも何となくむず痒く、俺はごまかすように視線を外すと先程落としてしまったタオルケットを拾い上げ手で軽く払い。次いで、「お前も、いつかまた大事な人ができて、幸せな顔するようになる日が来るのかな」なんて告げ、やや俯きがちの彼に対しやや眉根を寄せ硬い表情を浮かべて。しかしその直後、悪気も追いつめるつもりもなかったが、姉と同じ顔でこんなこと言ったらプレッシャーかかるかな、なんて思い、慌てて顔を隠すように下を向き居心地悪そうにして。 )
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