▽▲▽▲ 2014-08-18 14:57:42 |
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( "あ"と出掛った相手の顔を驚いた様に見えるも、其の声は続く事無く消えていき。彼女は直ぐ"ありがとう"と口にするから言うかと思った、なんて。相手の問いは学校の事。自分の学校の事なんて聞いて如何するのだろうか、此奴は。「..行けねーの。」担任は何度も自宅を訪れ"学校に来なさい、灰谷にはまだ将来がある"なんて薄っぺらい言葉並べて説得する。無いに決まっているのに。彼女のいない将来なんてきっと自分が耐えられない。未だ認めたくない現実、だから自分は大嫌いな海にいるのかもしれない。平坦と上記を言えば乾いた笑みを浮かべて。不意に顔を上げ相手を見れば双眸見開いて。_やめろ、やめろ..。思わず手が伸びる、彼女の顔が目の前にある、抱き締められる。そんな錯覚を起こす。伸ばした片手は相手に届くこと無く宙を浮いて。表情を歪めて視線を下げては手を下ろし。_嗚呼、俺はまだ彼女を追い掛けたいと思ってんのか。俯き、頭を抱えてはぐしゃぐしゃ、と髪を掻き乱し。彼女は今の自分を見たら何を思うだろうか、物凄く怒鳴られそうだ。"私の弟の前で情けない事しないで"とか言って頭叩かれそう。そんな事を想像しては自然と小さな笑みが零れ。なら、今の弟の姿を見て彼女は何を言うだろうか。「...笑って。」不意に口から零れた場違いな言葉。まさか声となるとは思わず「..とか、彼奴ならてめェに言いそう。」なんて取り返しも付かない事をしてしまったんじゃないだろうか。そう思えば更に頭を掻き乱して深く溜息を吐き。「ごめん、忘れろ。」とボソボソ。 )
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