▽▲▽▲ 2014-08-18 14:57:42 |
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__...夏でも夜は冷える。
( 時間を改め、彼は己に何を話すつもりなのか。"恨みを晴らしに殺しに来たわけじゃない"。ならば其れ以外に何があるというのか。気が済むまで殴らせろ、とかだったら別に良い。然し彼女に起ったあの出来事を詳しく聞かせろ、とかならば己は耐えられるだろうか。彼女と共にした数々の想い出、映画鑑賞、図書館で勉強、放課後にデートしたり、休日は部屋でゴロゴロしたり。何をするにも、彼女がいた。大切に、大切に想い出を心の内に仕舞っていたのに、抉られては想い出すら無くなってしまうんじゃないか。ふう、と一度深呼吸。相手が現れる前に己を落ち着かせ、冷静に返った所で相手を待ち。_微かに、砂浜を踏む音が聞えれば顔を上げて。己に視線を向け、無言の相手。てっきり会った途端一言二言怒りをぶつけてくると思ったのに。何て薄暗い中相手を凝視。持っていたタオルケットを相手に投げれば素っ気無く上記を述べ。如何したものか、自分は彼に何かを言うつもりも問い出すつもりも無い。只、相手が自分に何かを言いたいなら、聞いてあげる。そんな事しか出来ない。そんな思えば視線を下に向けた侭相手が口を開くのを待ち。海は自分の全てを奪った、あの日海にさえ来なければ。でも彼女はあの日己に言った、"楽しいね"と。__なあ、お前は今でもあの日を"楽しかった"って言えるか? )
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