明日菜 2014-07-21 22:06:05 |
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君はいつだって冗談ばかり。
ふざけて「好きだよ」「愛してる」なんて言えちゃうやつ
そんなやつでも、顔は良くてスポーツも上手かったから人気だった。
あいつはサッカー部に入ってて、応援席はいつも満席だった。
いつも女と歩いてて挨拶がわりにキスをして。
そんなあいつが私は嫌いだった。
でもある練習試合の応援に友達が私を引きずって連れてった。
皆立って、あいつの名前を叫んでた。
タイム的に最後の一点、そのボールがあいつに渡された。
皆の応援の声が大きくなり、あいつに集中した。
あいつは深呼吸をし、ボールを蹴った。
…ボールはゴールに入らなかった。
試合後、応援席の人があいつに駆け寄った。
だけどあいつは「一人にして」って言ってどこかに走ってった。
皆が帰るなか、私はあいつが気になって追いかけた。
ついた先は学校のグランド。
あいつは泣いていた。
声を漏らさないように我慢しながら泣いていた。
そんなあいつの姿を見て、私はかっこいいと思ってしまった。
気付けば私はあいつを抱き締めていた。
あいつは私の顔を見て何故か安心したような顔をして私を抱き締めた。
あいつは驚いた顔をして、「俺も」と無邪気に涙目で笑った。
私は知らなかった。
この時自分が何て言ったのか。
私が無意識に落とした言葉をあいつは拾ってくれたんだね。
「大好き」
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