朔夜 2014-07-15 07:37:49 |
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【親愛なる貴方へ Ⅱ】渡邊オサム
主「小春は私の友達ですから、別に好きな人なんて…」
オサム先生から紡がれる言葉は全部自分を省いた言葉ばかり、きっと私なんて眼中には無いんだろうな…。そんな事を考えていれば最後に戸惑いながら言ったのは私の同じクラスの自称乙女な大事な私の友人、辛いとか悲しいよりも呆れてきて…溜め息混じりにした注意。続いては先生を好きじゃないと言い切る言葉を言い掛けるも、やはり私には言えず黙り込むと俯いて。
渡邊「…なあ、○○?遠くから見れば綺麗に見える。せやけど、近くに来れば綺麗やないもんかて見えてくる。お前は、どないや?綺麗な所しか見たないんやないか?」
*一年の時に四天宝寺に転校して来たお前を初めて見たんは何時やったかな?確か春が終わり掛けん時やったかな、テニスの事なんか一切分からん癖に人一倍一生懸命仕事して…正直可愛らしい、ええ子やなって思ってしもうとった。教師がや、笑えへん冗談やな…せやけど日毎膨らむ自分の気持ちを抑える事なんか出来る訳あらへん。お前が俺やない違う奴を好きなんやったら諦めようと思うとった想い…お前のさっきの反応は…俺に向けてやて、自惚れてもええんか?
主「…綺麗じゃないもの?わた、私は…そんな生半可な想いでオサム先生を…っ!」
先生から紡がれた言葉は何時ものふざけた様な口調でも言葉でも無く真剣で…真っ直ぐに私に問い掛ける言葉。ああ、気付かれちゃったのか…後悔も無く胸に溢れる感情は言えなかった事を言えたホッとした安堵。それと同時に相手への答えを言わなければいけない、相手と離れた年は12年という歳月…余裕なんて無い私は思い切って言った。
渡邊「…アホやな、言わんかったら自分より先にオッサンになる様な男と付き合わんで済んだゆうのに。…俺もや、俺もお前の事をそんな中途半端な覚悟で好きになんてなっとらん」
*○○の言葉や表情が余りにも可愛すぎて、学校やっちゅう事も俺が教師やいう事も分かっとるのに○○を抱き締めとった。いやー、無意識っちゅうもんは怖いで。
主「オサム…先生、わ…たし」
オサム先生も私の事を好きだと言ってくれた、今まで許されないと思っていた貴方の言葉一つで私は嬉しすぎて目から次々と涙が溢れていく。嬉しい、凄く嬉しい…私もです、大好きです…先生を愛しているんです。
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