朔夜 2014-07-15 07:37:49 |
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【二人の距離 下】木手永四郎
主「さ、サボってなんか無いよーっだ!そっちこそ、部活中に居なくなったと思ったら…思ったら…」
泣きそう、今までこれ位に不安になった事が無い位…相手があの子と付き合うかも知れないという不安が押し寄せていた。
*彼女は本当に素直で素直じゃない、矛盾している。俺は彼女をどうしたい?素直じゃないのは俺の方かも知れませんね。
木手「…さて、戻りましょうか?」
いつもみたいに先々歩んで行ってしまう彼、寂しい…そんな思いはとっくの昔に胸に隠した。だって、それが貴方と私の関係だもの。
*俺が先に進めば貴女は必ず追って来る、分かっていて先に進むのは…まだ貴女が俺を想っていると確かめたいから。俺は狡い、貴女に見返りを与える事もせずに俺だけ優越に浸る。
主「は…はーい、もう…勝手なんだから…んっ!?」
文句を言いながらも彼の後ろを歩きながら、一瞬目を閉じてそっぽを向く。目を閉じていたのは一瞬だけだった筈なのに大きな手が私の顎を掬い、唇に軽く押し当てられた柔らかい感触…目を大きく見開けば…そう目の前には彼の顔。
木手「そろそろ素直に俺に言う事があるでしょう?」
真っ赤になりながら彼の話を聞けば決心がついた。
主「木手…君…が、好き…です」
*俯いて、今まで我慢していた事を全て押し出す様に泣きながら告白してくれる彼女がいじらしくて…思わず抱き締めていた。
木手「にふぇーでーびたん、わんもやーぬくとぅ…ずっと前からしちゅんだったさー…かんなじ、カフーんかいすんぐとぅ…」
*必ず手を引きます、だから…貴女は俺の隣を歩いて下さい。
これからは隣り合わせが…二人の関係。
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