朔夜 2014-07-15 07:37:49 |
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【二人の距離 上】木手永四郎
何時だって貴方は先に進んでしまうから…。
*何時でも貴女は、俺の後ろをついてくるから。
主「やっと見つけた、こんな所で何して…?」
部室の裏側。マネージャーである私は、気付けば居なくなっていた部長である彼を探す為に回り込んで来てみれば相手の背が見え溜め息混じりに呟きながら歩み寄る。
女子「私は…木手さんがしちゅん…なぬさー」
彼の前に立つマネージャー仲間の女の子に気付き慌てるもしかし音を立てない様に元の曲がり角へと戻り、女の子の気持ちを聞いた途端浮かんで来るのは今までに無い焦り。そう、彼の事は…私も好きなんだ。
木手「ほお、それは部活中に部長である俺を呼び出してまで伝えないといけない事ですか?生憎ですが、俺は生半可な想いは要らないんですよ」
淡々と返す木手君の言葉は安心と不安を私に抱かせた。
主「き、キッツー…イ。って事は私の事は…眼中にすら無いな。」
その場にしゃがみ込むと空を見上げて呟いてみる。
木手「無いとは何が無いんですか?全く…立ち聞きとは趣味が悪い、しかも部活をサボっているとは」
ドキッ…後ろから聞こえた声に驚きと嬉しさが私の鼓動を波打たせる。
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