方向音痴とお好み焼き屋【良右】

ただいまーっと。
さて、うちはこれから店の片付けするさかいあんたは先風呂入ってき？
風呂場はそこ入ってすぐ右に……
(明日のことを話しているとついつい口元は緩み、それを誤魔化すように半歩先を歩きながら家へと入り。店と家とを繋ぐ入り口を指差しながら風呂場の場所を説明しようとして漸く思い出す…せや、こいつ方向音痴やった(/←)。説明を途中でやめ、案内の意味で手を引き、)
…やっぱりうちが連れてったる。
(手を繋いでいる、そう自覚しかけるも、それを振り払うように首を横に振って風呂場へと向かい)

ああ、わかっ…お、おい右京っ（手を引かれていることに少し顔を赤くするもぶんぶんと首を振れば風呂場につき）
じゃあ先に入らせてもらうぜ、感謝するぜ右京（初めて入る天道家以外の他人の家のお風呂。少しドキドキするも決心して中に入り。「…なんか良い匂いだな…」天道家の風呂よりも良い匂いだった。そういえば右京しか入っていないんだな…そう思うと一層ドキドキしてしまい）

ふぅ…、ほなまた上がる頃に迎えに来るさかい、勝手に動いたらあかんで？
(扉越しに念を押すように話し掛けては店に戻り。洗い物などの雑用をしながらも考えるのは良牙のこと。)
…そういえばこの家の中、良牙と2人きりなんやな。
(自覚してしまえば自然と止まる手。今更心臓が高鳴ってくれば僅かに頬を赤らめる。こんなんで寝る時どないするつもりや、と自分に溜息をつき、だめだだめだと首を横に振っては雑用を再開して)

…右京（風呂に入ったまま相手の名前を呟く。最近になって意識しだした相手、考えないようにしてもダメだった。「はぁ…シャワーでも浴びて出るか…」そう言ってシャワーを捻るも水になっていたことを忘れていて←）
…ぶいっ（くちゅんとくしゃみをしながらやってしまった…と思い←）

あかんあかん、意識しすぎたら不自然なるわ
(片付けも終え、ぱん、と軽く頬を挟むように叩き自分を律すれば、そろそろかと風呂場へ相手を迎えにいく。その道中も良牙を意識してはそれを振り払うのを繰り返しながら風呂場に辿り着き、中から聞こえたくしゃみにまさかと扉を開け、)
…まだこの時期夜は冷えんのに水風呂入っとったんか？Pちゃん？
(予想通り子ブタになっていた相手。しゃがんで頬杖をつきながら問い掛ける。何にせよ、相手がこの姿なら先程まで心配していた、意識しすぎて不自然になる、なんてことはないだろうと内心ほっとして)

ぶいっ！（頬杖をつく相手の手を豚足でたたき。早くお湯につけろと言わんばかりに声をあげて鳴き←）

はいはい、分かった分かった！
ほんまに…あかねちゃんに見せたりたいな。
(叩いてくる相手の首元を片手で掴みながら、要求が分かったらしく立ち上がっては迷わず軽い相手を浴槽に放り込み(/←)。あかねのことを皮肉として挙げれば空いた手を腰にあてながら溜息一つ)

上げてみるわ
…べ、別に待ってるわけやないで？たまたま暇やから、その…(慌てて言い訳してみて←)