Cafe&Ba「居酒屋。」

>ｶﾝｻﾞｷさん
...嗚呼､すみません｡ ありがとう｡ ...お酒､好きなんですか?
( 謝罪は勿論表情のことだが自分の表情のｺﾝﾄﾛｰﾙはお手のもので､うっかり顔に出てしまうなんて殆どない｡つまり怪訝そうなその表情も考えた結果､むしろからかう目的に近く予想通りの切り返しを見せた相手に予想通り過ぎてつまらないなんて我が儘考えながら適当な謝罪が出ただけで｡避けてくれるのが視界に入ればﾄﾞｱﾉﾌﾞから手を離し閉まったのを音で確認した後礼は人間の礼儀としてきちんと言ってから奥の席へと歩き｡今日もこの前もお酒の匂いを纏わせている相手の仕事はそれほど酒を必要としない気がする｡その中でも酒を飲む日は疲れるから此処に来ているのかもしれないが酒好きという確率の方が高いだろう｡自分だって嫌いではないし忘れたい仕事だったときは此処で飲むのも事実｡だが鼻腔が発達しているせいで匂いがｷﾂいものは苦手だ｡何故臭いことこの上ないあの仕事をやっているのだろうと脳内では段々論点がずれながらも口は最初の疑問を口にしていて｡ )

>白さん
ｺｺｱ｡ ...ご飯かお風呂か白さんか､聞くﾓﾉじゃないの?
( ｶｳﾝﾀｰ内に入ったのを確認すれば短く一言注文の言葉を｡これだけｺｺｱばかり頼んでいたら何時か此処のﾒﾆｭｰにも追加されるかも､なんて思うも何となく嫌な気がする｡勿論店の利益的にはそうした方が良いだろうが相手が作る美味しいｺｺｱが自分以外の人に出されるのを考えると嫌で堪らない､一言で言えば独占欲だろう｡そんなことを考えていればお嫁さん､の言葉が入ってきて､結婚はしていないので分からないが似ている気がしないでもない｡ならばよくﾄﾞﾗﾏや漫画などで見られる妻の台詞､ご飯かお風呂かそれとも私?なんて尋ねるｼｰﾝが頭に浮かび､からかう気で､だが表情だけは何時もと変わらぬ無気力なもので首を傾げてみて｡ )