【排球】どうか、恋になって。【非募】

ーーあっそ。じゃあわざわざ男二人でいなくても女んとこでも行きゃいいだろ。
(　朝起きると耳に入ってきた雨音に、寝惚けた頭で「今日は出掛けるのも面倒だな」などと考えつつ着替えてリビングに向かった。その時にはうるさい同居人はまだその場には居らず、安堵とーー少しの落胆を感じつつキッチンの冷蔵庫から適当なペットボトルを手に取る。それと共に再びリビングに向かうと、ソファーに腰掛け適当な雑誌を手に取り読み出したーーが、それが自分ではない男の買ってきた所謂ファッション誌であることに気付き眉をひそめつつ、「こんな雑誌に金使う意味が分かんねー…」などと小さく呟き、ぺらぺらとその雑誌を捲っていると聞こえてきたこちらへと向かう足音。それに気付いたものの、何かしら反応を返すのも癪で、目線は雑誌から上げることもせず、「よう。」とだけ挨拶をし。隣に座った彼に一瞬驚いたようにそちらを見、目を見開き。しかし、その手にしているのがファンレターの入った箱だというのに気付くと「わざわざ俺の隣で読む必要があんのか？」などと苛々しつつ、雑誌を机に放り投げるように置くと相手の言葉に苦虫をかみつぶしたような表情で機嫌の悪そうな、低い声を返し。)