あんな所に人置き去りにしたら逆に俺が疑われるんでね。 (それだけは勘弁、と言った様子で肩を竦める。話していると吐息が白く立ち昇り寒いことを強制的に理解させられる。彼はどの位此の寒い中で一人だったのだろうか、なんて考えてみたりもしてしまう。後ろをちらりと見やり彼が付いてきているのを確認すると又顔を前に向け『あんた、名前は?俺は代木由灯』と後ろを振り向くこともしないまま只淡々と問うてみる)