主 2014-01-11 06:11:30 |
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「あっ!きど、おはよう。なーに、きいてるの?」
少し、寝惚けているのか、呂律が回っていない様だったカノは、キドの隣へ座った。
「あ?…あぁ、ほら、キサラギの新曲が出たんだとよ。で、カノに絶対聴かせろって煩いから。ほらよ。」
ポンッと渡された携帯機器をカノは、少し驚いた表情で受け取った。キドは、カノの寝起きが可愛すぎて悶えていた。
「お~、いい曲だね!何か、家族との絆みたいな…ね…。」
瞬間カノの表情が寂しそうに傾いたのをキドは、見逃さなかった。今まで、ずっと、想い続けていた、愛しい彼女が、悲しい顔をして喜ぶ奴は、居ないだろう。キドもそうだ。
「あ…ごめん、ぼっ…僕、部屋に戻るねっ!…っ!?」
キドは、気付けば、カノを抱き締めていた。
「カノ、お前は、何でそんなに俺に隠し事をするんだ?俺達は、“家族”じゃないのか?」
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