(相手が行くかと言いながら立ち上がったので己も真似して立ち上がる。部屋を出ると派手目な女の人が甲高い声を上げた。反射的に耳を塞ぐと眉を下げてみる。同じ女とはいえ、何故こんなに甲高い声が出せるのだろうか。「...大変だね。蓮さん、」こんなに女の人から好意を寄せられるのは男の人の夢かもしれない。だが幾ら何でもこんな好意を寄せられたら大変だろう。女の人から己が睨まれているのも知らずに能天気に上記を述べた。