>レルム 崖を駆け上がる音、 けたたましく唸る地上の轟音。 暗闇から幽かに射し込まれた赫に、 薄ら笑みを浮かべた。 影と陰が重なった道無き道に 風が巻き起これば、片手で髪を抑え 此方からもゆったりとした 足取りで歩いて行った。 「うん、ちょっといい雰囲気だね。」 そう呟いては、ポシェットから レザーグローブを取り出しては嵌めて。