嶺先輩…! (先輩の声が近くで聞こえてきて、咄嗟に目を開け名前を呼ぶ。その瞬間、先輩が私の体を本から守るように抱き私を庇った。そして、容赦なく降ってくる本が先輩の背中に落ちていく。そして、数冊の本が落ち終わった時、先輩が痛そうに体を起こし私に口を開いた。「せんぱ、ぃ…ごめんな、さい…っ!」私を庇ってせいで先輩が痛い目に遭ってしまった。そう思うと不思議に涙がぽろぽろ、と溢れてくる。