語り手 2013-09-29 20:27:33 |
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成程。..えと、雨凄いですね。
(此の嵐の中此の小屋から出るのは其れこそ自殺行為である。寒さと恐怖で震える唇をグッと噛み締めた。1歩、1歩と警戒し乍足を進める。先程見た彼の瞳が脳裏に焼き付いて離れない。彼は本当に自分と同様此の小屋に逃げ込んだ1人なのだろうか。疑っていても此の現状が変わらない事は十分に分かっているのだが疑わずにはいられない。一際大きな雷が鳴った時、薄暗い小屋の中で彼の姿が照らし出される。最早恐怖以外には何も感じない。彼は一体誰なのだろうか。彼が腰を下ろしたと同時に此れ以上は近付くまいと歩みを止めたのだが指を叩くのは此処に座れと示しているのだろう。此れを断ったら何が起こるか。キッと目を細め表情に警戒の色を見せた侭彼との間数m弱に腰を下ろしては小さく息が零れて。)
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