( 結局想いも伝える事も出来なかった。先程の会話じゃ流石に無理だろう、と自分でも分かっていた。無我夢中に廊下を走って走って、己の教室に入り扉を閉めれば誰も居ない静かな空間。有るのは己の鞄だけで閉めた扉の前で床に座り込んでは何時の間にか流れていた涙に今更気付く。"あ-あ。"自分でも自嘲しては涙を拭う。拭いても拭いても出て来るのは気の所為だ。そう思い込んでは数分間無表情の侭涙だけを流して )