...こんな俺の、どこがいいんだ。 (正直、最低な男だと思う。容姿の基準は分からないけれど、でも性格は、自分でも分かる。こんなグ-タラで、弱虫な男、他を探せばもっと良い奴だっている。廊下の床に、足を滑らせていたら、見えたのは理事長室。此処なら、あいつは分からないだろう。此処なら、あいつと会わなくて済むだろう。「 ..失礼します 」そう続けて静かに室内へ、足を踏み入れた。夏の宵 )